






Drawing Tube(ドローイングチューブ)は、ドローイングの新たな研究・対話・実践のためのプラットフォームです。「ドローイング」というキーワードを介して、様々な分野を巻き込んだイベント、レクチャー、展示などを不定期で行い、出版活動を通じてそのアーカイヴを開示することで、「描くこととはなにか?」という根源的な問いに対する議論を喚起し、変容し続ける現在進行形のドローイングの可能性について考えてきました。
2020年の春、コロナウィルスによるパンデミックをきっかけに、“Signals” というプロジェクトを世界中の様々な環境の下で制作を続けるアーティスト達と開始。約2年の間に30組、31名が参加し、非常事態下のそれぞれのヴィジョンや思考を、イメージと短いテキストという形式でDrawing Tubeのウェブサイトやインスタグラムにて共有しました。この度刊行される『Signals』は、そのアーカイヴであり、ある時代の転換期においてアーティスト達が日常の中で手や目を動かした、その小さな軌跡の集合体です。また、出版に際し、ドイツ人キュレーターのヤン・フィリップ・フリューゾルゲ氏による「危機の時代のドローイング」を問うテキストが加わりました。
『Signals』は、変化し続ける現実を翻訳し、知覚する手段としてドローイングがどのように機能するかについて、私たちに再考させます。世界中のアーティストが各地で様々な環境に置かれながらも制作を続けたその軌跡をご覧ください。
タイトル:Signals
発行:Drawing Tube
テキスト:ヤン=フィリップ・フリューゾルゲ(キュレーター)、トマソ・ゴーラ
デザイン:髙室湧人(ca o studio)
定価:2200 円(税込)
判型:A4 変形(285 x 210 mm)/ 108 ページ
日本語/英語
印刷:KOPA(リトアニア)
発行日:2022 年7 月7 日
photo by ca o studio